今回は、東洋の思想家・安岡正篤(やすおか まさひろ)先生の珠玉の言葉をご紹介しながら、
私たちが四柱推命で大切にしている「自分を知ることの意味」について、少し深く考えてみたいと思います。
安岡正篤先生の名言
『自分というものは良い言葉である。
ある物が独自に存在すると同時に、また全体の部分として存在する、
自分の「自」の方は独自に存在する、「分」の方は全体の部分である。
この円満無碍(むげ)なる一致を表現して「自分」という。
われわれは自分を知り、自分を尽くせば良いのである。
しかるにそれを知らずして自分、自分といいながら、実は自己自私を恣(ほしいまま)にしている。
そこにあらゆる矛盾や罪悪が生ずる。』
●「自分」とは、“個”であり“全体の一部”である
この言葉のすばらしさは、
「自分とは、自立した個人であると同時に、社会や自然の一部でもある」という
陰陽的な見方に貫かれているところです。
「自」=自立した存在(陽)…個
「分」=全体の中の一部(陰)…全
このように、“自分”という存在が陰と陽、個と全体を同時に生きていることを表しています。
そして、個体目的と全体目的が一つになっていることです。
● 陰陽五行も、まさに「自分と全体の調和」を教えてくれる
四柱推命では、人はみな五行のバランス(木・火・土・金・水)をもって生まれ、
それぞれの“命(いのち)”のあり方を持っています。
五行という観点で少し説明しますと…
ある人は「木」が強く、自由と成長を求める
ある人は「土」が中心で、安心と秩序を大事にする
しかし、その五行は単に“自分らしさ”を表すだけでなく
この世界との関わり方――つまり「分」としての役割を示してくれるのです。
●「自分を知る」とは、「社会にどう活かすかを知る」こと
安岡先生は「自分を尽くせば良い」と言います。
四柱推命でも、「自分の命式を知り、それを活かす」ことを最も大切にします。
たとえば、ある方が「水」が多い命式であれば、
情報・知恵・柔軟さという力を、人のために活かせばよいのです。
それを知らずに、
「自分が好きなことをやる!」と我を通すと、
かえって周囲と摩擦が起き、自分も苦しむことになります。
つまり、「自分」とはわがままの言い訳ではなく、
与えられた命(いのち)を、この世界の中でどう活かすかを考えることなのです。
● 自分の五行バランスを知り、「命の役割」に気づく
安田流四柱推命では、
1. 自分がどんな五行を持っているか
2. その五行をどう活かせば人生が整うか
を丁寧に読み解いていきます。
・「木」の人は、人を育てる役割
・「火」の人は、周囲を明るくする役割
・「土」の人は、人と人をつなぎ支える役割
・「金」の人は、秩序を作り美を生む役割
・「水」の人は、知恵と流れをもたらす役割
「自分を尽くす」とは、この“命の役割”を果たすことに他なりません。
● おわりに:自分を知り、尽くすことから始めよう
安岡正篤先生のお言葉は、
「自分とは、この世で果たすべき使命を持った存在だ」
という、東洋思想の深い真理を教えてくれます。
そして、四柱推命はまさにその“使命”を読み解く学問です。
● あなたは、どんな「自分」をこの世に与えられているのか?
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「自分を知り、自分を尽くす」ことで、人間関係も、仕事も、生き方も変わっていきます。
ぜひ一度、あなたの「命」と向き合ってみてください。
以上の内容は、主に「木火土金水」という五行という観点から説明したものですが、
それ以外に、変通星…例えば、比劫・食傷・財星・官星・印星という観点、
変通星の正・偏や身旺・身弱によっても「自分」という存在が変わってきます。
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